他学部を卒業してから医師を目指すということ

雑記

 私が再び真剣に医師への道を考え始めたのは、30にさしかかろうかという時でした。色々と調べてみて、一般受験生と同じように医学部を受験するといういわゆる再受験の他、合格者数は少ないのですが学士以上の人を対象とした編入学試験なるものも存在することを知りました。

 私の場合、大学院で研究、論文執筆をする傍ら、予備校の教壇に立っていたこともあり、大学受験の勉強というものからは離れていなかったので、やはり合格者数の多い一般受験での合格を目指すことにしました。どこの大学の医学部に入りたいという拘りもありませんでしたが、この頃には母は体調を崩して失職しており、奨学金を最大限利用しながら私が生計を立てるために働いている状態でしたので、当然のことながら私立大学の医学部など入れるはずもなく、国立大学1本で勝負するしかありませんでした。また、歳をとり借金も多く、いつまでも夢を追いかけていられないことも十分わかっていましたので、大学院の最終学年と修了後の2年を含めた3年を期限として頑張ってみてダメだったらきっぱり諦めようと期限を決めました。

 大学院最終学年の年に某国立大学医学部の面接試験を受けた際、面接官から言われたことを今でも覚えています。「君みたいな人が税金を無駄遣いしているんだ」と…。反論はできません。よほど浪人生活が長いようなことがなければ、ストレートで医学部に入学する人たちは確かに私などより長く医師として活動できるわけですから。それは十分にわかっていたつもりでしたが、実際に面と向かって言われるとやはり辛かったですね。お金があればどこでも良いので私立の医学部に行きたい、私のような人間にはもう医師になる資格はないのか…。かなりトーンダウンしてしまったのは事実です。一般受験での入学はかなり厳しいのかなと。再受験生に理解を示す国立大学もあるとは思いますが。

 結果的に翌年、他大学の編入試験を受けて私は何とか医師への道を開くことができました(編入学試験に関しては、別の回にまたお話しします)。編入学試験は、私のように一度他学部を卒業した人たちを対象とした試験ですので、確かに合格率は低く腰が引けてしまいがちですが、試してみる価値は十分にあります。当たり前ですが、受けなければ可能性はゼロです。学年は異なりますが、40代で合格しているような方もいらっしゃいました。

 大学に入ってからも、編入生を温かく迎え入れてくれるような先生方もいれば、否定的な方々も当然いらっしゃいます。特に外科系。私は入学した当初から内科志望でしたので外科系に進むつもりは全くありませんでしたが、学生実習では当然のことながら全ての診療科を一通り巡るわけです。腹部外科の先生から「今さら医者になってどうするの?」と言われたことがあります。まあ、こんなことくらいでめげていては医師にはなれませんので、うまくかわしていくしかありません笑。一方、内科系の先生には自分の経歴を評価してもらえることが多かったと思います。

 「捨てる神あれば拾う神あり」ということです。現在、医学部再受験を目指している人たちには、入学前にも入学後にも嫌な思いをすることはあるかもしれませんが、本当に頑張って欲しいと思っています。今後も、何か皆さんのお役に立てるような話がないか考えながら発信を続けていきたいと思います。

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